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   〜はじめに〜

 ある日の家電量販店でのこと。何気なく商品を物色していた私の耳に「うぃーん」という音が聞こえてきた。「なんぞ・・・」と興味をもった私は音源へ近づいていった。そこにいたのが奴(↑)だった。狭い商品陳列台の上でお客さんとメーカーのお兄さんに囲まれ、文字通り所狭しと円盤型のメカが動いていた。

 当時、私には一見してその装置が何のために動き回っているのか分からなかったのである。まず値段を見た「・・・△☆×!!!・・・¥80,000也!」。地上をゆっくりギクシャク走り回るだけのとラジコンが¥80,000もするはずがない。さらにそばに寄って円盤を見ると、駆動音に混じってどうも排気音がしている。そこら辺で賢い私は薄々気づいた「もしや・・・」。そう、お兄さんの解説に耳を傾けると「全自動掃除機、その名もルンバ・ディスカバリー!!!」と言っているではないか!(実際はそんな風に言ってません)

 無類のメカ好きである私の目にはもう他の物は映らなかった。目ではルンバを追い耳はお兄さんの言葉を一言も漏らすまじと、仕事をするとき×100で集中した。「家中を留守のときにでも掃除してくれます・・・うぃ〜ん・・・付属の赤外線ビーム装置を探知して立ち入り禁止エリアを作れます・・・うぃ〜ん・・・段差を探知して階段などからも落っこちません・・・うぃ〜ん・・・お掃除が終わると自動的に家(充電器)に帰って充電します・・・!!!???す、す、すげーーー!」

 あまりにも私が集中かつ長時間足をとめていたため、お兄さんが恐る恐る(私はかなりコワイ顔していた)声をかけてきた「あの・・・1台いかがですか?便利ですよ」→「いただく!!」と喉まで出かけた。が、また¥80,000の表示が視界に入った。薄給の私にとってこの値段はかなりの冒険である。しかも一人暮らしの8畳1Kの身には明らかに過剰な性能である。私にとってはルンバ・ディスカバリー(発見)=ルンバ・アドベンチャー(冒険)だったのだ。その場は泣く泣く引き下がることにした。。。

 そこから私の苦しみが始まった。寝ても覚めても、仕事中もプライベートもルンバのことが頭から離れなくなった。「欲しい。ずっと見ていたい。はぁはぁ・・」ストーカーなみの妄想を抱きながら過ごすだけでは飽き足らず、その頃にはルンバの性能を熟知していた私は同僚に宣伝を始めていた。「すごいメカ見つけちゃったよ!あのさ、ここがこうで、あそこがああで・・・」我が子のことのように宣伝する私に同僚が「へー、すげーな。明日行くから見せてよ」 「・・・え?まだ買ってないんだけど・・」 「はぁー!?持ってるように話すんだもんな、信じらんねー!そんなに欲しいならさっさと買えよ

 同僚の的確なアドバイスと私の精神的健康のために購入することにした。そして早やルンバがうちにやってきて半年。「エアロスミス」という立派な名前を与えられた我がルンバは出かける前にリモコンボタン一つで起動し、帰ってきてみると部屋はキレイキレイ、ルンバの家(充電器)に何事もなかったように満腹表示を点しながら佇んでいる。そんなルンバの紹介ページです。


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